オノゴロ島

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 HA23の舞台の一つ。東京湾に浮かぶおよそ16キロ平方メートルの面積を持つ人工島。東京湾アクアライン海ほたるの西南西に位置する。
その設計と施工は『譲原家』とその関連組織によって行われた。
オノゴロ島は通称であり、正式名称は『東京湾特別行政区敷設予定人工島跡ごみ最終処分場予備地』。

一般的な認識

『東京湾アイランド構想』の中核であり、外国人観光客向けの一大スポットとして空港や商業施設、宿泊施設などを集約した商業施設、高級ホテルなど擁する予定であった。
 現在は『東京湾アイランド構想』の崩壊により表向きには『譲原家』の手を離れ政府の管轄となり、手付かずの空き地ということになっている。
遠目から見た島の様子は閑散としており、平らな全貌の上にまばらに建設途中の建物やクレーンなどが見て取れる。

東京湾から海を眺めれば必ずと言っていいほど目に入るはずなのに、奇妙なほど人々はオノゴロ島が何であるかを正確に知らず、政府の人間ですら担当するもの以外には認知度が低い。そのため僅かな真実と共に様々な噂や尾ひれが流布している。

政府の所有地とされており一般人の接近や上陸は許可されておらず、常に海上保安庁の船舶によって監視されている。

超常と陰謀の島

 一般には明かされていないが、『東京湾アイランド構想』は元々官僚の一派閥が大量の外貨獲得を行うことを目的として考案したものであり、その核心は公営カジノの設立だった。つまりカジノが合法化されることが不可欠であり、日本においては絵に描いた餅でしかなかった。

しかし、『譲原家』がこの構想に着目したことで状況が変わる。
古くから不動産と建築業で富と権力を成し、行政のフィクサーとして君臨していた譲原家は、程なくしてその影響力をもって『カジノ特別行政区に関する法律』の可決を国のシナリオとして決定づけた。
カジノ派の官僚派閥はカジノの設立を叶えその将来利益を、譲原家はその見返りとして構想における莫大な建設利権の大部分を内々に獲得したのである。

西暦2000年。シナリオに合わせて、東京湾岸地区の再開発と共に、実際に東京湾の中心に人工島の建造が開始された。
しかし、2008年12月。当時の譲原家の当主が急逝したことから自体が一変する。
豪腕として知られた当主の逝去により譲原は内部分裂を起こし、フィクサーとしての影響力を大きく欠いてしまったのである。
このお家騒動が原因で『カジノ特別行政区に関する法律』は半ば頓挫し、計画の進行が事実上不可能となってしまう。連鎖的に関連する事業が相次ぎ破綻し、その負債を補填するため譲原家は建設利権を様々な組織に譲渡し切り売りすることとなってしまった。
そうして『東京湾アイランド構想』はまるでそもそも存在していなかったかのように人々の記憶から消え去った。

この時期にオノゴロ島は作業員が退去し完全な無人となり、契約交渉の混乱でその所有権すら曖昧な状態となる。しかしオノゴロ島は既に9割の施工を終え、誰もがその姿を確認できるものとして存在していた。オノゴロ島は本来の役割を果たせなくなり、行き場なく宙吊り状態で残ったのである。

そこから異変が発覚したのは2013年のことである。
島は不可解にも長らく誰の目にも止まらず放置され、この年にやっと政府の管轄として管理されることとなった。
しかし、その時には既に島はなんらかの超常的な力に包まれ、島内は空間が大幅に拡張された完全な他界となってしまっていたのだ。

各組織の島に対する認識

政府

政府は当初この異常の原因解明と解決を試みたが、島内に強力な怪異が多数確認されると、その脅威と国家の安全を鑑みそれらを刺激するような大規模な調査を断念する。以後はその封じ込めに徹し、島を一般社会から隔離し、島への進入も、また島に存在するものが外へ流出することもないよう監視している。
極小数の調査員による調査は継続されているが、結果はあまり芳しくない。

譲原家

『東京湾アイランド構想』の崩壊以来、かつて程の権力はないものの前当初の弟に当たる現当主が体制を立て直し、勢力を回復している。
自らの手で造り出したオノゴロ島だが、現在は管轄が政府に移りその調査などは表向きは行えない事となっている。しかし実際は政府の管轄部署との密約によって上陸や私的調査が黙認されている。譲原家は政府と共同でオノゴロ島で起きている異常を調査するべく活動しているのだ。
ただし譲原家の一部派閥は必ずしもオノゴロ島の異常を解決しようとはしていない。可能ならばそこにあるモノや、島そのものを再び所有しようと考えているのだ。

HideandSeek

HideandSeek。それ自体はありふれた一件のBarすぎない。しかしそれは、そこに出入りする非日常の側面を持つ者達のコミュニティの代名詞となっている。
彼らはどこにでもいる。同じような店が関東各所に点在し、お互いのやるべきことをやることで成り立つ裏の世界がそこにはあるのだ。

彼らがオノゴロ島に抱くイメージは個々様々だ。『興味の対象』、『理想郷』、『仕事場』、『利益の塊』、『瑣末な物事の一つ』。ただひとつ共通していることは、必要があれば彼らはそこへ向かうことを厭わないことである。

島について判明していること

  • 海上保安庁の船舶や人工衛星、高技能値エージェントにより厳重に監視されており、通常の手段では立ち入ることも出ることも至難の業。
  • 島内は外側からの見かけ上の面積よりも遥かに広大な空間が存在、正確な面積は不明。全体が平らなはずの陸地は自然島のように多様な地形・気候に富む。
  • 存在しないはずのスラム街や完成していないはずのショッピングモール、謎の摩天楼郡などの不可解なスポットが多数確認されている。
  • 強力な異能者や怪異を含む『住人』の存在が確認されている。それが島から発生したのか不法上陸したのかはもはや不明。
  • 異常性の原因は不明。通常の状態に戻す方法は見つかっておらず、事実上島の超常的な力には誰も手出しできない状態となっている。
  • ある種の大規模な認識阻害が働いており、オノゴロ島を強く意識していないものは島の存在を希薄にしか認識できなくなる。
  • 強力なテレポート能力者(技能値18)でなければ島内にテレポートができない。また大質量(乗用車以上のもの)の転送は能力の強力さに関わらず困難。
  • 政府が完全にノーマークの島へ続く地下鉄道敷設用地下トンネルが港湾地区に存在すると言う噂がある。