「神話」の版間の差分

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2014年5月12日 (月) 05:53時点における最新版

神話 Myth

「神話」は、しばしば「太古の神々や英雄らの行動物語により、氏族や事物の来歴を説明する物語」と理解される。

しかし「氏族や事物の来歴を説明する物語」には、伝承者の属す文化で「伝説」と理解され「神話」とは区別されていた事例が少なくない。

こうしたタイプの文化では、多くの場合「神話とは、人間主体の歴史がはじまる以前の時代についてを語る物語」と理解されていた、と整理されている。

「人間主体の歴史がはじまる以前の時代」とは、例えば、「世界が生まれた頃で、まだ人間がいない時代」であり、「あるいは、神々が人間と立ち混じることも頻繁にあった時代」といった具合に、理解内容には文化ごとのバリエーションがあった。共通するのは、「神話が実際に語られていた“今”とは、遠く離れた過去についての物語」という理解だ。「神話の時代」は、大洪水などの天変地異で、“今”とは多かれ少なかれ断絶がある、かに語る物語は多い。

これに対して、「伝説」は、多くの場合、「近い過去ではないが、神話の時代ほど遠くはない過去についての物語」とイメージされたケースが多い、とされている。

例えば、『日本書紀』の「神代」の部分は、以降の部分と意識して区別して編纂された、と考えられている。

あるいは、ギリシャ神話の「英雄時代」の物語は、古代ギリシア人の間では、トータルには「神話時代」の物語とイメージされた、とされる。

さらに、ある民族で古くは「神話」とされていた物語の一部エピソードが、後々「伝説」と理解されるようになることもあれば、ある民族が別の民族の「伝説」を参照して、自分たちの「神話」の一部として語り伝えたと思われる事例などもある。

また、ある民族の内で共通理解としては「伝説」と目されていた物語が、特定の家門や親族の間では、神話のように重んじられていた事例も知られている。

メモ

  • 現在広く知られる神話とされるものには、後世の作品により手が加えられている。普及した創作物で創案されたものも多い。
    • いわゆる日本神話古事記により一本に再整理されたものを元に、さらに偽書も含む後世の書籍により構築されている。
    • ギリシャ神話と知られているものは、神話伝承をもとにした何世紀にも渡る文学作品に書かれた内容である。
    • 北欧神話として現在認識されているものには、近年の文学作品での創作が多く含まれている。

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  • 役に立つサイトがあれば追加してください。
http://www.wako.ac.jp/souken/touzai03/tz0301.html
モンゴルのシャーマニズムと世界観についてなどの記事があります。

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