陰陽五行

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陰陽五行

 物事を陰陽に分け、そこから全てが生じていくという考え方が陰陽説。易の基礎に通じ、ここから八卦,六十四卦に繋がっていく。
 また陰(0)と陽(1)から全てが生じると言う考え方は、1,0で全てを表現しようとするコンピュータ世界と似通うものがある。

 五行は陰陽より生じた『木火土金水』という五つの具体的な概念で、これを五行説と呼ぶ。
 ギリシアや錬金術の四大(地水火風),インドの五大(地水火風空)と引き比べると構成要素を表しているかのように思ってしまいがちだが、厳密には物事(と言うか中国思想の根本たる『気』)の属性と考えた方が良い。
 また色や生き物,時間,空間の広がりさえ五行に配当され、結びついている。これは表現を変えると五行を通じて時間や空間でさえ変換が可能であるを事を意味する。

 日本に置いては、陰陽と五行が一まとめに捉えられ陰陽五行と呼ばれている。

五行の配当

配当\五行
本性 曲直 炎上 稼穡 従革 潤下
五色
五常の徳
五時(季節) 土用
五方 中央 西
五事
五虫 裸*1
五穀
五味
五感 視覚 味覚 触覚(?) 嗅覚 聴覚
五臓 肝・胆 心・小腸 脾・胃 肺・大腸 腎・膀胱
時間帯 夕方
霊獣 青竜
(蒼竜)
朱雀
(紅雀)
匂騰
(黄龍)
白虎 玄武
精神
果物
野菜 *2
数字
感情 喜(笑) 思(慮) 悲(憂) 恐(驚)
*1
正しい字は人偏に果と書く。
*2
艸に雨に隹という文字。どうも、豆の葉、香り草を指すらしい。

本性

 五行各々の本来の性質を現す。

曲直
曲がりくねって柔軟だが真っ直ぐに進む様,植物が種から芽を出す時に障害物を避けていったり、蛇がぐねぐねと進んでいく様子など。そこから点じて風も木気に含まれる
炎上
燃え上がって上へ上へと進む様
稼穡
五穀をはじめとする様々な収穫物を養い育む意味。
従革
あらたまる事、の意味。おそらく金属が人の手により様々に姿を変えるところから連想されたのだろう。
潤下
炎上とは逆に、水の流れが下へ下へと進んでいく様。

五虫

 生き物の区分けを表す。青竜・朱雀・白虎・玄武の四神もこれに従って配当されている。

蛇や蜥蜴,竜など鱗を持つ全ての生き物。
ただし、同じ鱗を持つ生き物でも魚類は後述の介に含まれる。
羽毛で覆われた生き物。
前述の通り正くは人偏に果と書く。
鱗にも羽にも毛にも甲羅にも覆われていない生き物の事で人間のほかに蛙なども含まれる。
毛で覆われた生き物。いわゆる獣の類。
本義は甲羅で覆われた生き物。実際には魚などもここに含まれる。

五行の相克と相生

相克

 一方が他方を損ね優位に立つ関係。五行同士の闘争の相。

木克土
木は土をその根でもって締め付け傷めるので、土に克つ。
土克水
土は水を吸い込んでしまうので、水に克つ。
水克火
水は火を消してしまうので、火に克つ。
火克金
火は金を溶かしてしまうので、金に克つ。
金克木
金は木を切り倒してしまうので、木に克つ。

相生

 一方が他方を助け、強くする関係。五行の循環の相。

木生火
木は燃えあがるので、火を生ず。
火生土
火は燃えつけきて灰になり、土を生ず。
土生金
土は身の内で鉱物を育てるので、金を生ず。
金生水
金は露を帯びるので、水を生ず。
水生木
水は植物を育てるので、木を生ず。

メモ

五行と十干

五行
十干
- 大樹 潅木 陽光 燈火 山丘 田畑 岩鋼 宝石 海河 雨露

陰陽と八卦

タイトルにも陰陽とあるのでここにメモっとこう

太極
両儀
四象 太陽 少陰 少陽 太陰
八卦

八卦と四方四隅

資料書籍

入門

資料

五行大義
隋の時代までの文献を整理した基本書籍。のちのちまで、この本が参照された。

その他

参考リンク

リンク