剣道

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剣道とは

  • 日本刀の操法である剣術から発展し、修練を通じて武士としての人間形成を目指す思想へと昇華した、技術・思想の体系を言う。
  • 面・小手・胴・垂の防具をつけ、竹刀と呼ばれる竹製の模造刀で打ち合い、有効打突を与えることを競うスポーツである。
  • 授業として行われることも多い一方、武道としては加齢による影響が少ないため中高齢にも愛好家が多く、国民に幅広く普及している。

用具

趣味レベルで始める場合、面、小手、胴、垂、垂ネームがセットになった入門セットが数万程度から入手できる。が、小手などは消耗品とも言えるので、長く剣道を続けるならば、順次品質の良いものに変えていくのが良い。

首から上の頭部、顔面を保護する防具。チタンなどの軽く強靭な金属で作られた『面金』と呼ばれる顔面を保護する金網状の部分と『面布団』と呼ばれる頭頂部、即頭部、肩を保護する部分、喉を保護する『喉あて』で構成される。剣道で使われる竹刀が面金に当たるとささくれが発生し、その破片で目を傷つける事があるため、面金内部に透明アクリル板などで破片除けの保護具をつける場合もある。

手ぬぐい(面タオル)

面を装着する際、頭髪をまとめたり、額からの汗を吸収したりするために頭に巻く。一般的に日本手ぬぐいが使われるが、剣道用に市販されている物は藍染で、 文字(多くは「無心」などの教訓的な言葉)が染め抜かれていたりする。 人によっては、この手ぬぐいを面タオルなどと呼んだりする人もいる。

小手

竹刀を握る部分が鹿革、手の甲を覆う部分のアンコ部分に動物の毛などを使用した 指先から手首周辺を保護する防具。

皮製の胸当て部分と、腹部を保護する竹製の胴部で構成され、胴部は鮫皮、漆塗りなど、表面処理は色々あり防具の中でも上を見れば天上知らずの高級品があるのが 胴である。但し、安価な樹脂製の防具もあるため、選択肢は広い。

腰から太もも辺りまでを保護する布製防具。

垂ネーム

垂の正面部分に装着する袋状のもの、刺繍や縫い取り、染め抜きなどで名前が判るようになっている。(防具を装着してしまうと外見上区別が付きづらくなるため、 指導者が名前をわかりやすくするためなどの意味がある)

竹刀

剣道で武器となる竹製の刀ともいえるもの。 長さにより、三尺六寸(サブロク)、三尺七寸(サブシチ)、三尺八寸(サブハチ)、三尺九寸(サブク、サブキュゥ)などのバリエーションがある。 小学生以下の場合は三尺六寸以下の場合もあるが、中学生〜一般の場合は体格により、三尺七寸〜八寸を使用する事が多い。 公式試合の場合、竹刀の長さ、重さに制限があり、試合前に使用しないの検査を受けるのが普通である。(多くは検査に合格した事を示すため、竹刀の柄元に油性マジックでマーキングする) ただ、太さには制限が無いため、各自規定に合う範囲ないで竹刀の先端部分や中間分を削りコントロールしやすいよう、重心位置を調整する。 手入れ不足の竹刀は相手に思わぬ怪我をさせる場合があるので、竹刀を構成する弦、先皮、中皮、柄皮、竹などは良く手入れした物を使用すること。

竹刀(カーボン竹刀)

従来の竹製の竹刀は手入れが不十分だと危険である上、長持ちしないため、カーボングラファイトの上に樹脂をコーティングした竹刀が登場している。 普通の竹刀の数倍以上の値段がするが、日々の細かい手入れが不要の上、耐久性が高いので経済的ではある。ただ、削ったりして自分が使いやすいようにチューニングできないので、好まない人も多い。

胴着(剣道着)

胴の下に着用する。主に白と藍染の2種類が主流である。 余談だが、新品の藍染胴着は洗濯の際、染料の藍が落ちるので、他の洗濯物 と一緒に洗濯するとタイヘンな事になるので注意されたし。 また、新品の胴着を着用して稽古をしても、藍が落ちるので、上半身に藍が 付着し、やっぱりタイヘンな事になる。(注:害はありません)

一部では朱色のコレに萌える人もいるが、剣道の場合はやはり白と藍色、黒の 物が主流である。

試合形式

詳細は剣道連盟の正式ルールによるが、一般的には5分間3本勝負。 5分で勝負が付かない場合、試合形式により延長を行うか、引き分けるかは 代わってくる。 審判3人(主審一人、副審二人)による多数決方式により、一本可否の判定 を行う。(二人以上の審判が一本と認めて旗をあげた場合、一本となる) 柔道のように「有効」は無い。

剣道は、面、小手、胴、突き、を狙い、正確に、気勢良く打ち込む事により 一本(有効打突)となる。

一本技

一連の動作で一つの部位のみを狙い、他の部位を連続で狙わないもの。 普通に面、小手、胴などを打ち込む。 ただ、相手が木偶で無い限り素直には撃たせてくれないので、相応の変化技が必要となる。

応じ技

相手が技を出す、動くなどの動作に応じてこちらが技を出す場合、応じ技と呼ぶ。

出端技

相手がこちらに打ち込もうと動作を開始し、構えが崩れた瞬間を狙い、相手より先に技を打ち込む、相手より先に打ち込む反射神経と瞬発力が必要とされる技である。(例:出端小手、出端面)

抜き技

相手が打ち込んでくる技を察知し、その技が外れるように対象部位を動かす(抜く)事により、相手の技を不発に終わらせる。不発に終わらせた直後こちらが打ち込む事により相手が体性を崩したところに打ち込む事が出来る。 綺麗に決まると完全にガードが無い状態で打ち込めるので、一本になりやすい技ではある。 (例:小手抜き面、面抜き面)

擦り上げ技

相手が打ち込んでくる太刀筋を、自分の竹刀を振りかぶる際に反らす(すりあげる)事により反らし、そのまま自分は打突を行う。 (例:小手すりあげ面)

返し技

相手が打ち込んでくる太刀筋を自分の竹刀で受け止め、その後打ち返す。 たとえば、相手が面を打ち込んで来たのを竹刀で受け、そのまま胴撃ちを出せば 面返し胴となる。

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居合の科学

居合道・抜刀術全般を、流派の枠を越えて武道・武術の観点から解説、追究する。総論、居合の根本技法「抜きながら斬る」、基本技法、基本事項、居合形の構成、居合雑感の全6章から構成。

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