イエス・キリスト

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イエス・キリスト Iesus Christus

ギリシア語で「香油を注がれた者イエス」の意味。ギリシア語に最も近い発音は「イエースース・クリストス」だが、日本では慣例的に「イエス・キリスト」と表記されることが多い。

ヘブライ語「Yhoshuah ha-Mashiah」(香油を注がれた者ヨシュア)のギリシャ語訳。(ラテン語では「Iesus Christus」、英語では「Jesus Christ」と表記する)

「香油を注がれた者」とは、ユダヤ教の伝統で「メシア(救世主)」を暗示し、イエスは無論、人間としての名。

「イエス・キリスト」の名を唱えること自体、紀元1世紀のユダヤ王国一縁で活動したと伝えられる「ナザレのイエス」を、「救世主」とみなすことの証言になる。厳密なキリスト教信仰では「信仰の告白」とみなされる。

イエスを「律法の教師」としては評価してもメシヤとはみなさないユダヤ教、預言者の1人と認めても救世主とは認めないイスラム教では「イエス・キリスト」とは呼ばない。

宗教的判断は、判断保留にする前提の聖書学でも、必要が無い限り「ナザレのイエス」または「人間イエス」「史的イエス」などの表現を用いる。

新約聖書の各福音書におけるイエスの言行によれば、民族を超えた父なる神の愛を説いていたが、弟子や信奉者は「ローマの属国と化しているイスラエルを神権国家として救う聖なる王」とみなしていた。そのことがイエスの反対者たちによって「ローマへの反乱」として処刑に至らしめた。

イエスの処刑後、弟子や信奉者の体勢はユダヤ教の一派としてとどまろうとしたが、「死して蘇ったイエスはメシアである」との信仰告白は堅持した。このため、後に世界宗教としてのキリスト教が成立、「イエス・キリスト」として世界を救う神の子とみなされるようになった。

関連する用語

ナザレのイエス
イエスがナザレ出身であったことからつけられた呼称。イエス(ヨシュア)はありふれた名前であるため、出身地で区別した。
史的イエス
紀元1世紀に実在したイエスを四福音書や外典から文献学的手法で再構成を試みた人物像

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