イオ・キルヒヘル
イオ・キルヒヘル
独逸超力飛行戦闘団、戦闘機部隊所属。戦闘団に5人しかいない総統栄誉勲 章の叙勲を受けたエースパイロット。個人での戦闘能力ならば戦闘団全体でも 3番手か4番手に当たるとされる。階級は中佐。 元々は戦闘団直轄の研究施設出身の強化型超力兵であり、軍上層部の親族な ど身元確かな者が多い戦闘団の中では外様である。しかし研究開発半ばで頓挫 していた伝説上の竜を兵器運用するというトンデモプロジェクト(通称アイゼ ンドラッシェン計画)において目覚ましい功績を残した、トントン拍子で異例 の出世をしている。つっけんどんな性格も災いして戦闘団内部には彼女を嫌う 者も少なからずいるが、それでも大多数からは羨望を集める存在である。 入隊時(当時14歳)より“白天”デネブ・ツェイグニには直属部下として鍛え られ、彼が隊における後見人のような存在であった。現在もデネブとは師弟か 親子のような間柄であるが、イオはデネブを一方的にライバル視している。
以上はイオ・キルヒヘルの表の顔である。 そして表の顔という以上、そこには裏もある。
本名グレーテル・ユンカース。仮想独逸の辺境にある他界「竜の谷」に住む 「角持つ民」最後の一人。 伝説上の竜の軍事転用を考えた独逸超力飛行戦闘団によってグレーテルの部 族は殲滅された。アンネ発見の10年前の出来事である。 竜との交信をはかるシャーマンであったグレーテルは部族全員の命と引き替 えに逃亡するも、人里に頼ることもできず死にかけた。そこをある魔術師に拾 われて部族の特徴である角を切除、一般の孤児として魔術師が所属していた研 究所で兵としての訓練と調整を受けた。 その全てをグレーテルは執念で乗り越え、瞬く間に施設の実験体の中でトッ プになる。グレーテルにとって魔術師の提案は魅力的だった。
「君に復讐のチャンスをあげよう。うまくすれば君は竜も取り戻せる」
結果、グレーテルはイオ・キルヒヘルとして独逸超力飛行戦闘団に入隊。姿 形こそ変わってしまったが部族の誇りであり親友でもあった「竜」も取り戻し た。 しかし「竜」には大きな制約が課せられ、軍のメンテナンスなくしては半月 と生きられない。そのためグレーテルはイオとして復讐の機会を待ち続ける。
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