薔薇十字団
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薔薇十字団 Rosenkreuzer
1614年、ドイツのカッセルで刊行された冊子に収められている薔薇十字団の名声(以下、小冊子のことを便宜上薔薇十字団の名声とする)によってその存在が示唆された結社。もしくはそれと思想を共有する団体や、それを生み出した思想運動。
薔薇十字団の名声が刊行されるより100年ほど前の人物、クリスチャン・ローゼンクロイツが創設した団体であるとされ、研究によって宗教改革と科学革命による世界革命を目指す理念や、団員の信条などが薔薇十字団の名声で明らかにされた。
薔薇十字団の名声は非常な評判を呼び、オランダ語版、英語版も刊行され、翌1615年には薔薇十字団の告白が付け加えられた二版が刊行される。
そして、1616年にはヨハン・ヴァレンティン・アンドレーエが著わした科学の結婚が刊行される。
これら一連の書物が刊行された後、この思想に感化された薔薇十字団が設立されたり、真の薔薇十字団を探索する人々が出るなど、薔薇十字団運動とも言えるブームが巻き起こり、フランスでは政治的問題にも発展しかかった。
後にアンドレーエは自伝で薔薇十字団の仕掛け人が自分であると記し、冗談でやったことであると告白している。
また、アンドレーエの故郷でもあるドイツの学園都市、テュービンゲンに存在した学者のグループが一連の冊子を刊行したものだという説もある。