イエス・キリストが最後の晩餐で使った器、イエス・キリストが処刑された時にアリマタヤのヨセフがその血を受けた器などという由来で聖性が付加された器の伝説。
ギリシア神話でゼウスを育てた豊饒の角、ケルト神話でトゥアハ・デ・ダナーンの神々が人に贈った大鍋など、魔法の器にまつわる話のキリスト教版だと考えることもできる。
12世紀末期から13世紀にかけてフランスの騎士道文学に現れ、聖杯とそれにまつわる物語の筋立ては整備されていく。代表的なものはアーサー王伝説。